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(この記事は2015年11月15日の記事の再掲です)

みなさん、こんにちは。ストレートスマッシュ長女です。

久しぶりに母から依頼がありましたブログの記事執筆。

本日のテーマは、タイトルそのもの『まったくやる気のなかった私が、勉強する気になったワケ』です。

で、バイト代500円に釣られてさっそく記事を書こうと思ったのですが、ここ最近は評論文ばかり読みすぎて、思考回路が現代文チックに論理化されすぎており、なかなかエッセイ風の文章を書くことができません。

そこで、今回はQA形式を採用し、母と妹にも協力してもらうことにいたしました。

 司会者

こんにちは。司会を務めさせていただきます、スマイリー次女です。今日はよろしくお願いします。さっそく始めましょう。まずはお母さまから、今回このテーマを取り上げられたいきさつについてお願いします。

 母

はい、ここ最近の長女の変貌ぶりを目の当たりにし嬉しく思う反面、不思議でならないというのが正直な気持ちです。中学入学以来、何をいっても暖簾に腕押し、馬の耳に念仏、糠に釘状態で、まったく勉強しなかったのに、なぜ高校生になってから急に成績が上がり始めたのか、いちど本人に真意を確かめたくて…

 司会者

なるほど。それは私も知りたいですね。
生まれてこのかたずっと生活を共にしている私にとっても、近頃の姉の様子が不思議でなりません。長女さん、いかがですか?

 長女

はい。きっかけは、校内順位です。
私の通う中高一貫校では、中学の時は成績順位がつかないのですが、高校1年生からは順位が発表されるので、校内での自分の立ち位置がハッキリとわかります。
中学時代は平均スレスレまたはそれを下回る成績だったので、真ん中以下を覚悟していたのですが、ある程度勉強をして臨んだテストの結果が思ったほど悪くなかったのです。
それで、自分も勉強すればいい成績がとれるのでは!と一気にモチベーションが上がったのです。

 司会者

よくあるパターンですね。頑張ってみたら結果に反映された。嬉しくて、もっと頑張ってみる。そしたら、さらに結果もよくなる。上昇スパイラルですね。

 母

でも、不思議なんです。
中学の時だって順位こそでないものの、成績の分布が配られるので、自分の学力はかなりこころもとないってわかっているし、親からもそのことをチクチクいわれるし、あまりにも日々の勉強を怠っていたときには私立をやめて公立に転校しろとまで言われていたのに…

 司会者

ああ、私も覚えていますよ。夜中までバトルが繰り広げられ、両親に問い詰められた姉が沈黙していましたね。
長女さん、あの時の心境は?

 長女

早く説教が終わらないかな、と考えていました。
テストの点数が悪いとさすがに自分でも次はどうにかしなきゃと思うけど、そんな気持ちは三日たったら忘れちゃうんですよね。
根底には、高校生になってから頑張ろう、という気持ちがあるわけで、引退するまでは部活に打ち込みたいというのもあったし。

 母

……。なんだか、むなしくなりました。なぜ、あの時そういってくれなかったのか…

 長女

高校生になったら勉強するって言っても、「それでは間に合わない。今スグやりなさい。ふだんの勉強も大切だ。」って言われるような気がして、言えなかったんです。

 母

小学生の頃から、結果よりも過程が大切だと教えてきたつもりですが、伝わっていなかったのでしょうか。

 長女

私にとっての過程、つまりふだんの勉強はテストの2週間前であって、それ以外は勉強の必要性も感じていなかったんです。親に言われてもやらないのは、単純にやる気がないから。

!!!!!

 司会者

いままでのお話しをまとめると、こういうことですね。
テスト結果があまりにも悪いと、自分もしまったと思うし親にも嫌味を言われる。
その時は、心を入れ替えてがんばろうと決心するものの、すぐに気持ちは冷めてやる気はなくなる。
でも、ちょっと本気を出してみたら、良い成績がとれた。だから、頑張り続けている…
それだけですか?そんな単純なものですか?
もっとほかにも勉強をやる気になった理由があるんじゃないですか?
現在高1の私の成績を知っているでしょう?史上最低点を叩き出したんです!
なんだかやる気が起きなくて、ちょいとサボってみたら、自分でもビックリするくらいテスト問題が解けなかったんです!
いまや、解説を読んでも、物理は理解出来ないんです!
国語と英語以外は壊滅的なんです!助けて下さい!私どうしたらいいんですか?!

司会者さん、落ち着いてください。その件については、改めて機会を設けてじっくり話し合いたいと思います。長女さん、続けて下さい。

 長女

はい。たしかに、他にも理由はあります。それは、環境です。高校になってから学校全体が受験モードに切り替わるんです。友人たちも一斉に勉強を始めるし、先生たちの態度も豹変したんです。
中学に入学したとき、先生たちは「塾にもいかなくていい、勉強も頑張りすぎるな」と言ったんです。まるで広い野原に放たれた子馬のような気分でした。「さぁ、自由にのびのびと走り回っていいよ」「思いきりこの生活を楽しんで」と。
でも、高校に入学したとたん、気づいたら競馬場のスターティングゲートに並んで立っていたんです。は?なにコレ?ここどこ?と思っているうちに、ファンファーレが鳴り響き、一斉に走りだす。先生たちは「大学受験するんでしょ?勉強するの当たり前でしょ。のんきに遊ぶのはおしまいよ」的なモードで接してくるんですよ。もうオドロキですよ。放牧されていた子馬が、3年たって気づいたときには競走馬ですよ。

 司会者

アレ、おかしいな?私もすでに競走馬として走っているのかな?気づかなかったな。

 母

司会者さん!(怒)その話はまた今度ゆっくりと。
長女さん、環境の大切さはよくわかりました。他にもありますか?

 長女

あとは、必要性を感じたことでしょうね。思いのほか良い成績がとれたことで、大学の選択の幅も広がり目指す大学と学部も決まりました。合格するためには、今以上に勉強しないといけない。必要に迫られるわけです。
要は、目的が決まると、こなすべき課題が見えてくる。
中学受験の時と同じです。絶対合格したいと思うから、それにむけて努力する。いちど良い点数をとるとプライドも高くなり、低い点数をとる自分は嫌だと思えるようにもなります。

 司会者

わかりました。具体的な目的を持つこと。環境を整えること。そして、モチベーションアップのきっかけとしては、とりあえず良い成績をとってみること。この三つが大切なんですね。

 母

でも~。そもそも、どんなに頑張っても良い成績がとれない場合はどうしたら?よく地頭が良いとか悪いとか、打っても響かないとか言われますよね。

 長女

それは、頭の良し悪しではなく、勉強の仕方が間違っているんだと思います。
たしかに同じ説明を受けても、一発で理解できる子と、三回聞かないと分からない子がいます。一回で理解出来ないなら、何度も聞くか自分で復習しなくてはなりません。
そもそも理解ができないのなら、その塾や学校のレベルが自分に合っていないのかも知れませんし。自学自習できないのであれば、個別の塾や家庭教師に頼るとか。
とくに中学受験生の場合は、そこのところは小学生に判断できることではないので、親が子どもの様子を見て適切に対処すべきだと思います。高校生にもなれば、自分には何が足りていなくて何が必要なのか、自分で判断できるようになりますよ。

 母

なるへそ。よくわかりました。
まぁ、勉強や大学進学よりも大切なことはあるんですけどね。とりあえず18歳の時点で将来の目標が決められないなら、大学進学もひとつの目標となりうると思うんですよ。
それをふまえて、最後にもひとつ伺いたいのですが。
中学時代に親が勉強について心配し何度も話し合いの場を持ちましたが、あのやりとりがなかったとしても、長女さんはいつか必要に駆られてやる気になったのでしょうか?
親が何も言わなくて、学力が低迷して、大学を目指すという選択肢すらなくなるということはなかったのでしょうか?

 長女

それは、人によりけりだと思います。
要領が良ければ、短期間で成績アップは可能です。でも、コツコツと積み重ねないと実力がつかない場合は、サボった分を取り戻すのは大変だと思います。
私は中学生になっていたから、これくらい怠けていてもなんとかなるという予想ができました。
でも、子どもが小さいうちは、親が子どものタイプを把握して、どの程度を維持すべきなのか考える必要があると思います。将来どんな仕事に就くにしても、基礎的な学力は必要だと思います。

 母

その子をまるっと受け入れて、子どもの個性に合わせて育児をすることが大切なんですね。
私ももっと早くにコーチングを学ぶべきでした。
中学時代の長女さんには、無用な声掛けと口出しをしてしまい、申し訳なかったなぁと思います。
親も生まれた時から親をやっているわけじゃあないですからね。子どもが生まれて、いろいろと壁にぶち当たって学びながら親となっていくんですよ。仕方ないですよね、うん。

 司会者

お母さま、言い訳は結構です。みなさん、本日は長時間にわたりありがとうございました。
読者の皆さまも、長々とおつきあいいただきありがとうございました。ごきげんよう。

 母

お疲れ様でした。で、司会者さん、アナタの成績についてちょっと話し合いの時間を持ちたいのですが。

(2017年9月17日現在、長女は浪人生、次女は現役生として共に大学合格に向けて受験勉強に励んでおります。年子のはずなのに、双子状態!笑)

(2018年春、長女は京都大学に合格し、念願の一人暮らしをスタートさせ、次女も無事桜咲いて大学生となりました)