授業設計は毎年見直しています
教える経験が1年長くなれば、1年分の気づきがあります。
そのまま変えずにおくべき点もあれば、改善点が見えてくることもあります。
新しい教材が出版されれば一通り目を通して、「これまでのものより使い勝手も良く優れている」と判断すれば採用します。
毎年、その時点のわたしにできる精一杯の授業を提供しているので、昨年の国語教室ミルンの授業よりも、今の授業はさまざまな面で進化・改善されているはずです。
大きな違いは見えなかったとしても、説明の仕方や時間の割り振りなど、小さな改善点を積み上げています。
だからといって、昨年の生徒さんに申し訳ない思いがあるかというと、そうでもなく。
「その時のわたしにできる最高の授業をご提供した」という偽りのない気持ちがあるからです。
同じように、来年、再来年は、今よりも良質な授業を設計できると思っています。
1年で論理と読解を学ぶ
1学期(4~7月)には論理を徹底的に学びます。この時期に、主語述語、係り受け、指示語や接続語など論理の基本をたたき込みます。
夏期講習(7~8月)には論理の復習をし、長文読解を体験します。
2学期(9~12月)3学期(1~3月)になると読解に必要な3つの論理力を学んでから、文章の読解に入ります。
レベル1・2は物語文⇒説明文の順。
レベル3~6は説明文⇒物語文の順です。
ラインマークと論理構造マップを練習しつつ、短い文章からだんだんと長い文章を読めるようにギアを上げていきます。
同時に1学期に学んだ論理を思い出しながら、指示語・接続語問題、選択肢問題、記述法などの解き方・考え方(フレームワーク)も学びます。
このように1年間で、論理と読解をひと通り学べるようになっています。
(途中で入塾しても、翌年の1学期には論理から学ぶことができます)
ひと通り学んで一気に読解力のアップする子もいれば、3年間かけて読み方がしっかり身につく子もいます。
生徒さんの継続年数は1年間〜6年間と様々です。
低学年の頃から通い始めた子が高学年になり、思春期に入って反抗期を迎えると、「読解力が伸びる時期だなぁ」と思います。
成長は嬉しいのだけれど、あどけなかった数年前を想い、ちょっと寂しく感じたりもします。
レベル4が分水嶺
レベル4の秋には、抽象的な内容の文章を読む段階に入ります。これまでのように具体的でわかりやすい内容ではなくなるため、理解が追いつかなくなる子も出てきます。
じっくり根気よく考えるのが苦手な子は、具体と抽象の壁をなかなか乗り越えられず、小3レベルの理解力で足踏みしてしまいます。
でも、翌年も同じレベル4クラスで学ぶことで、グッと理解力を高めることもできます。
そして、レベル5あるいは6の抽象的な論説文や随筆を読めるようになったところで卒業となります。
このレベルの文章が自力で読めれば、中高生になったときに国語で苦労しなくてすむので安心です。
「ミルンに通ったおかげで国語が得意科目になっています」というメッセージを卒業生の方からいただくことも多く、元気が湧いてきます。
10月5日には、また一つ歳を重ねますが、まだまだ頑張りたいと思います。